つるみく
 HOTOTOGISU〜ULTRA PATRIOT〜
HOTOTOGISU〜ULTRA PATRIOT〜
販売価格3,850円(税抜価格3,500円)
対応OS WIN XP/Vista/7 動作環境 PentiumV 1GHz以上 1024MB以上
容量 1020MB 受理番号  
ボイス なし アニメ なし
原画 桜島サロマ子
シナリオ チャック雅、まこっちゃ
声優  
商品概要
「お待たせしました───遅くなってすみません」

二年ぶりに出所した俺を、我が有能なる片腕はそんな面白くもない言葉で出迎えた。

「フン───相変わらずで何よりだ」

肩を竦めて答えつつも車に乗り込む。

元総理大臣である親父が他界してから、俺の人生は一変した。

実父殺害の容疑で逮捕され、挙句まったく身に覚えのない罪を次から次へと被せられ、気づけば雪だるま式に罪状が増えていた。

何回死刑になれば償えるのかもわからないほどだ。

身に覚えのある罪はいくらでもあるが、発覚したものなど一つもない。

───つまり、濡れ衣である。

ちなみに当然ながら、俺は親父を殺していない。

すべては現総理大臣【高井田 幸造(たかいだ こうぞう)】率いる【民権党(みんけんとう)】の陰謀である。

こうして無事釈放されたのは、我が有能なる片腕の働きのおかげというわけだ。

もっとも、無条件で自由というわけでもない。

当面の間は高井田の息のかかった当局の捜査員の監視下におかれ、親父の地盤を引き継いで政界へ進出したり、取引内容を暴露したりしないよう約束させられている。

妹を実質人質に取ってまでという念の入りようである。

元総理大臣の息子である俺に許された生き方は、資産を食い潰しながらの細々とした生活だった。

無論、そんな退屈で窮屈な人生にこの身を捧げるつもりはない。

何よりこのまま連中の好きにさせていたら、ただでさえ利権と汚職に塗れて傾いているこの国は、知らない間に隣国のエサと成り果てるだろう。

俺は親父とは、決して良好な間柄ではなかった。

だが、その愛国心と鉄のような信念だけは少なからず尊敬していた。

親父のためなどとは言わないが───俺とてこのまま連中の好きにさせておくのは面白くない。

ここからは、俺のターンだ───。

「まずは何から手をつけますか?」

「そうだな───まずは、死ぬところから始めようか」
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